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トノサマガエルの飼育方法!レイアウトから餌までわかりやすく解説!

公開日: : 最終更新日:2017/11/07 カエル

トノサマガエルって最近減りましたよね・・。

 

昔はどこでもよく見かけたんですが。

でも、オタマジャクシを持って帰ってきたらトノサマガエルになってしまって。

 

それから飼育することになったんですよね。

いざ飼育すると、困ることがたくさんありました・・。

 

「トノサマガエルの飼育ってどうするのか?」

「エサは何を食べるのか?」

「逃げたりしないのか?」

「冬眠はできるのか?」

などなど・・。

 

試行錯誤する中で、色々と飼育方法が分かってきました。

そこでこの記事では、

 

・水槽飼育の環境

・屋外飼育の環境

・餌

・生態

・産卵

 

について詳しくご紹介します。

また、飼育するうえで一番苦労したのは、レイアウトです。

どんな環境で飼育すればトノサマガエルが快適に過ごせるかに苦心してきました。

 

今では、長い期間にわたりトノサマガエルがビオトープで過ごしていますよ。

是非参考にしていただけたらと思います。


トノサマガエル君の絵を作りましたので

この絵を使って説明しますね。

 

飼育場所を決める

 

トノサマガエルを飼育する際には、どんな環境が重要なのかを知っておく必要があります。

水辺、陸地、植物、水草、水苔、隠れ家の配置を行うようにしたらトノサマガエルを快適に飼育することができますよ。

屋内などで水槽内で飼育するのか、屋外などで放し飼いのように飼育するのか。

 


 

 

とにかく、トノサマガエルが、長期間にわたり生きて、来年、再来年と生きれるような飼育方法になります。

 

 
水槽飼育のポイント
  • 水辺・陸地・植物・水草の配置
  • 水槽のサイズ水槽の水が腐ると入れ替える
  • エサを食べない時の対処
  • 水苔は陸地に敷く
  • 日光浴をさせる
  • 飼育適正温度を知る
 

水槽飼育レイアウト


トノサマガエルを水槽飼育する際には飼育スペースをどんなレイアウトにすると良いのでしょうか?
水辺・陸地・植物・水苔・隠れ家の配置が重要です。
しかし、トノサマガエルを水槽で飼育する場合には色々な問題点が多いです。

 

 

水辺陸地植物の配置は?


水辺の配置については、水槽に予め水を入れておくと良いです。
すると、その後、土を入れると、水辺と陸地に分けることができます。

 
水辺陸地植物配置のポイント

陸地→水分が浸透しないように容器などに分ける水辺→陸地と仕切っておくことで水が減らないようにする(かさの低いものを選ぶ)

植物→水辺・陸地に適正に配置する(カエルの隠れ家に)

 


 

また、水辺に水草や水生植物を配置してあげるのも良いです。
陸地には、毒性のない植物などを配置してあげると良いです。

 

どんなサイズの水槽で何匹くらい飼育すればよいのか?

 

水槽で飼育する際には、なるべく大きめの水槽を選ぶことをお勧めします。
水槽サイズ横幅50㎝以上のものもおすすめです。

小さい水槽ですと、すぐにトノサマガエルはジャンプして出て行ってしまいます。
なので、水槽の蓋を開けるときは注意が必要です。

何匹くらいがよいか?面積にあわせ喧嘩しない程度。50㎝サイズなら3匹くらいが良いのではないでしょうか。

基本的には実際に飼育したうえで様子を見るべきです。

 
水槽サイズと何匹飼うべきのポイント

水槽 横幅50㎝以上のもの面積に応じて喧嘩しないか様子を見て飼う 50㎝サイズでは3匹程度

注意点・・水槽の蓋を開けるときに飛び出る恐れがある

 

③水槽内でジャンプすると蓋にあたり怪我するのではないか?

トノサマガエルは、ジャンプ力がすごくあり跳躍力が本当にすごいです。水平や横へ飛ぶ時も1m近く跳びます。

例えば、垂直に壁の真下から
50㎝以上は跳ぶことができます。70㎝真上に垂直に跳ぶのは厳しい感じですが・・。

なので、
水槽飼育した場合には、水槽の壁や、水槽の蓋などで頭を打つ可能性が高いということなんです。

 

対策としては・・

水槽の蓋の下面を柔らかい素材でクッションにする

などの工夫が良いです。
そうすることで、ジャンプして蓋に体をぶつけて怪我をする危険性を無くすことができます。

 

 

水槽内の水が腐るのはどうすべきか?

 

水槽内の水が腐るのは避けたいですが、腐るときは、植物や水草を水辺に入れて
なるべく有機養分を吸収してもらうようにすれば水が腐らなくなります。

 

時々鳴き出すがどうすべきなのか?

 


 

時々鳴きだすという事は、トノサマガエルがリラックスしている状態の良い証拠です。
なので、うるさいかも知れませんが、水槽内飼育の場合でしたら、水槽の周りを防音素材のもので
覆って音が響くのを防ぐという方法もあります。
または、生活スペースから離した場所に飼育するかです。

 

うるさすぎて我慢できないという場合には、自然に返すしかありません。

 

餌を食べないがどうすれば食べるのか?

 


 

餌を食べてくれない時は、元気をなくしているか、ストレスが溜まっているか、慣れていないかです。

なので、水槽で飼育したばかりの時は、当然餌もなかなか食べません。
ずっと食べない場合には、飼育場所が人目にさらされていてストレスが溜まっている可能性があります。
なので、そんな場合には、カエルがリラックスできるような人目のない静かな場所に飼育場所を移してみるかです。

それでも食べない場合には、餌の種類を変えてみるかです。

 

冬眠させるにはどうすればよいのか?

 


 

冬眠させるには、水槽内の陸地に水苔を2㎝の厚みで敷いてみることです。
また、室内では温度が高いため、冬眠しないケースも考えられます。

トノサマガエルは、気温が10℃を下回ると冬眠行動をします。

なので、冬眠をさせたい場合は、室内での気温を測定して、10℃以上であれば、飼育場所を変えるべきです。冬眠させるには、屋外に水槽を出して、寒い場所に水槽を置いておくと良いです。
また、水苔の中に潜って出てこない場合でも、水苔の水分が無くならないように、定期的に霧吹きなどで水をかけて保湿を保つ必要があります。

 
水槽飼育で冬眠させるポイント

水槽内の気温が10℃を下回っているか確認10℃以上であれば屋外に飼育ケースを移す

冬眠しても水苔の保湿は行い保湿を保つ

 

⑦屋内飼育の適正温度は?

 

トノサマガエルの活動する気温は16℃から30℃程度です。

また、温度が30℃を大きく上回るときには、エアコンの効いた部屋に飼育ケースを置くか、家の中の温度の低い場所へ移すか、屋外の日影の場所に飼育ケースを置くべきです。

部屋の中は、夏場などに室内温度が上昇することもあるので、日光を受ける場所は避けないといけません。

 
屋内飼育適正温度のポイント

活動温度16℃から30℃を知っておく水槽内の温度を測る

30℃を超えるときは飼育場所を変える(屋内の涼しい場所か屋外の日影の場所へ移動)

 

日光浴は必要か?

 

屋外にいるカエルは定期的に日光浴をします。
なので、屋内の水槽で飼育するカエルの健康を保つためには日光浴を定期的にさせてあげた方が健康に良いです。

 

屋外飼育レイアウト

 


 

トノサマガエルを屋外で飼育したい場合にはどうすればよいのでしょうか?
屋外で飼育する際のポイントをまとめます。

 

 
屋外飼育のポイント
  • 水辺・陸地・植物・水草の配置
  • 水苔は冬眠のため日陰の場所に敷いておく
  • 鳥が食べに来るので網を張る
  • 飼育場所に直射日光の場所は避ける
  • 屋外飼育の適正温度を知る
 

屋外でトノサマガエルを飼育すると言っても
実際には色々と問題点があります。
水辺の中でも、水辺に水生植物を配置した場所があれば、トノサマガエルが快適にリラックスして過ごせるスペースになります。

 

①水辺・陸地・植物の配置は?

 


 

水辺と陸地は半々くらいなど好みで決めても良いです。

陸地と水辺にも植物を多く植えて、カエルが快適で安心して暮らせる場所を作る必要があります。

 


 

陸地を山のような形にしたり、陸地や水辺に谷を作ったり隠れ家を作ったりと、色々な工夫を凝らすとより一層快適になります。

水辺・陸地の枠は木で作るかプラ舟でも可能です。

枠の高さも20㎝より低めにした方がカエルが出入りしやすいです。

 
水辺陸地植物の配置のポイント

水辺陸地は半々程度の配置が良い陸地の形を工夫すると快適に

プラ舟で水辺を作るのも良い

水辺陸地の枠の高さは20㎝以下が良い

 

②屋外飼育面積はどれくらいが良いのか?

 


 

飼育の面積は縦1m横1m程度の面積は必要であると思います。
大きい分にはいくら大きくても大丈夫です。
あくまで飼育者の好みになります。

 

③逃げる可能性はあるのか?

 


 

逃げる可能性はあります。
なので、屋外飼育の際には、飼育スペースの周囲に1m程度の壁を作っておけば大丈夫です。
または、網目のサイズを5mm角などの小さいものにするかです。

 

④屋外飼育した場合カエルはどこで過ごすのか?

 


 

トノサマガエルは水辺の中にいることが大半です。

他には、水辺の植物の隙間に隠れていることも多いです。

夜になると、陸地に移動してエサを食べたりします。

 

⑤網の張り方と網目のサイズは?

 


 

網の張り方は、飼育スペースを覆うように木枠で枠を作ります。

網目サイズは20㎜角程度のサイズがベストです。

そうすることで、トノサマガエルが飼育スペースを自由に出入りできます。

水辺が他にない場合で快適な環境であれば、カエルは必ず水辺に戻ってきます。

 

日影の場所は具体的にどんな場所を選べばよいか?

 


 

日よけを作るか、または一日のうちの午後以降は日陰である場所を選ぶと良いです。

または、屋根やすだれなどで日陰を作ることもできます。

 

水苔を敷くと冬眠は成功するのか?

 


 

陸地の上に2㎝程度の厚みの水苔を日陰の場所に敷きます。

水苔が乾燥しない程度に水をかけるなどして保湿しておけば成功します。

 

⑧屋外飼育の適正温度を知る

 

屋内飼育と同様に、トノサマガエルの飼育適正温度を知っておく必要があります。

16℃から30℃程度でトノサマガエルは活発に動くようになります。

なので、30℃を大きく超えるような場合には、日陰を増やしたり、水をかけてあげるなどが必要です。

 


 

上の写真でもありましたが、真夏の暑いときに日陰にバケツ風呂を用意してあげました。

 

小さなバケツの中に土を入れることで、気温上昇しても比較的涼しいお風呂だったので、カエルも喜んで入っていました。


また、水をかけてあげると喜ぶことが多く有りました。

 


また、ペットボトルを凍らせておいてあげると、涼みに来てぴったりと氷の横で涼んでいました。


結構涼んでいました。この日は気温が35℃くらいの日でしたが。

 
屋外飼育の温度管理のポイント

30℃を超えるときは飼育スペースに水をまく30℃を超えるときはカエルに水をかけてあげる

30℃を超えるときは日陰の涼しい場所に水辺を設置してあげる

30℃を超えるときは氷をおいてあげる

 

⑨鳴き声がうるさいときはどうすべきか?

 


 

鳴き声は結構うるさいです。

なので、実際に飼育しても大丈夫なのかを事前に把握しておいた方が良いです。

 
鳴き声がうるさいときのポイント

春先の1回に鳴く時間が長い(30分程度)→水槽に移す

飼育スペースを防音材などで覆う

自然に返してあげる

 

トノサマガエルのエサは何をあげると良いのか?

 


 

餌は、ミルワームを中心にすべきです。

これが一番手に入りやすいですし、安い値段で数も多いです。

 


 

ミミズ・アリ・ダンゴムシ・ナメクジなどは、補助的にあげると良いです。

1日か2日にミルワーム1匹程度をカエル1匹づつにあげているとお腹を減らすことはありません。

 
エサやりのポイント

ミルワームを中心にあげる(1・2日に1匹程度)

ミミズ・アリ・ダンゴムシ・ナメクジは補助的にあげる

 

トノサマガエルの生態について

 


 

生息分布について

本州・四国・九州・北海道の一部

 

体長

オス 4~8㎝

メス 6~9㎝

 

体色

オス 背中に黄緑色の線がある 繁殖期に金色っぽくなる

メス 背中に白っぽい線がある 全体的に灰白色

 

 

トノサマガエルの産卵について


繁殖期

本州南西部・四国・九州では4月半ばから6月初旬

寒冷地では5月中旬から7月頃


産卵

卵数は約1800-3000個ほど

 

 

 

まとめ

 

いかがでしたか?

内容としては

「水槽飼育のレイアウト」

「屋外飼育のレイアウト」

「冬眠の仕方」

「飼育温度の確認」

「餌の種類」

「生態」

「産卵」

などでした。

飼育環境を快適にすることはトノサマガエルを飼育するうえで大切と思います。

最近減少しているトノサマガエルですが、飼育するとなれば、是非とも冬眠させて春に姿を現せば、トノサマガエルを自然に返してあげるか、産卵させてオタマジャクシを自然の場所に返したいものです。

環境破壊などで、昔はたくさんいたのに数が減ってきています。

なので、飼育繁殖させることでカエルに恩返し出来たら良いですよね。

鳴き声が大きいので、我慢できない場合は自然に返してくださいね。

餌も、ミルワームを中心に上げれば大丈夫です。トノサマガエルは非常に丈夫な生き物です。

なので、飼育環境さえしっかり管理すれば元気に育ってくれます。

飼育するうえでは問題も多いですがカエルのいる風景というものは素晴らしいものです。

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